麦類むぎ

麦はイネ科の作物です。農林公園では、展示のために小麦、二条大麦(ビール麦)、六条大麦の作付けを行っています。
品種は、小麦が「さとのそら」、二条大麦が「彩の星」、六条大麦が「すずかぜ」です。
播種
11月20日にすじまきしました。
発芽~分げつ期
写真は2月4日の様子で、手前から六条大麦、二条大麦、小麦となっています。
右下の写真は、小麦を抜いてみたところです。1本の茎から何本もの茎が分かれています。これを分げつと呼びます。
麦踏み
麦踏みは、麦の根が霜柱で浮き上がるのを押さえるとともに、分げつを促進させ、根張りを良くし、草丈を短くさせる効果があります。
麦踏みは、江戸後期、現在の熊谷市東別府に生まれた権田愛三が発見しました。明治から大正にかけて麦の増産の研究に取り組み、当時の収穫量の4~5倍に引き上げました。この製菓を地域に広め、麦王とたたえられました。
現在では、麦踏みをすることにより、接触刺激により植物ホルモンのエチレンを発生させることがわかっています。これにより、麦の草丈が低くなり、倒れにくくなるなどの効果があるのです。
麦踏みは、年内に1~2回、1月に1回、2月に1回を目安に、茎が伸びてくる前までに行います。
下の写真は、2月10日に麦踏み体験を開催した様子です。カニの横歩きのように、麦の上を踏んでいきます。前日に雪がほんの少し降りましたが、午後には乾いて実施することができました。
麦踏みは、現在は耕耘機にローラーを取り付けて、行うことが多くなっています。
2月24日に2回目の麦踏み体験を開催し、麦踏みを行いました。
茎立期
3月15日の様子です。下位節間が伸びて、茎が立ってきました。二条大麦、六条大麦、小麦の順に生育が進んでいます。六条大麦、二条大麦、小麦の生育状況です。
それぞれの生育で、右側のように、葉を剥いてみると、小さな穂の元ができています。穂の大きさは、二条大麦、六条大麦、小麦の順です。